珍種のサボテン、アストロフィツム・カプトメデューサを植え替えたッ!!

こんにちはこんばんは。珍しいサボテンを植え替えました。…まぁ…このブログは変なサボテンを植え替えてばっかりなんですが…

アストロフィツム・カプトメデューサ
アストロフィツム・カプトメデューサ

今回植え替えたのはアストロフィツム属のサボテン、カプトメデューサ。

細い棒が生えているだけに見える植物ですが、こんな見た目でサボテンです。…どちらかというと地上部分ではなく、地下の塊根部分のほうが大きいので、そういう意味でも特異なサボテンだったりします。

この珍種サボテンを購入したのは、去年の11月に東京都で開催された北区グリーンフェスタ2023。

カクタスブライトの二瓶さんから購入。

購入したのは11月ですが、暖かくなる5月中旬まで待って植え替えをしました。

アストロフィツム・カプトメデューサ

アストロフィツム・カプトメデューサ。

アストロフィツム・カプトメデューサ
アストロフィツム・カプトメデューサ

細長い棒のような茎をのばす特異な見た目の塊根性サボテン。茎には白い点々があります。発見当初は新設された別の属でしたが、遺伝子解析によりアストロフィツム属に再分類されています。そう、鸞鳳玉(らんぽうぎょく)や兜丸と同属なんです!!

私はアストロフィツム・複隆鸞鳳玉(ふくりゅうらんぽうぎょく)も育てています↓↓↓

複隆鸞鳳玉のつぼみ
複隆鸞鳳玉のつぼみ

どーみても同属とは思えませんが、カプトメデューサも同属なんです。草体の白い点々が似ているといえば似ていますが…(ちなみに私が育てているアストロフィツムは実はメデューサとランポー玉だけ。…人気のある兜丸は育てていないんです…)

このカプトメデューサ、発見されたのは割と近年で2001年に新種登録。

原産地のメキシコ(のごく一部の地域)では枯草に混じり自生。擬態効果もあってかそれまで発見されてこなかったそうです。カクタスブライトの二瓶さんに教えてもらいました。二瓶さんは自生地に視察に行ったこともあるそうですよ。

生長が遅い遅いといわれていますが、うちでは…そうでもないような気がします。

↑↑↑2つ上の画像のカプトメデューサ、花芽が付いている右側の茎はうちに来たここ5カ月で生えてきたもの。(生長が)遅いといわれていますが、ストロンボカクタス・菊水やオブレゴニア・帝冠、ユーベルマニア・ペクチニフェラ、マミラリア・ペレスデラロサエ・アンダーソニアナ、アリオカルプス・黒牡丹とかに比べればよほど生長が速い(見た目で生長が実感できる)気がします。

こんなサボテン、見たことがない方もいると思いますが、実際かなり珍しいサボテンです。ホームセンターや一般的な園芸店では取り扱われていないので、専門店や園芸イベントでの入手が主になると思います。

そういえばカプトメデューサという品種名、他の植物にもありますね…私はチランジア・カプトメデューサも育てています↓↓↓

チランジア・カプトメデューサ
チランジア・カプトメデューサ

他にユーフォルビアにもありますね。カプトメデューサ。…みんなメデューサ好きなんですかね…

花が咲いた!!

んで、上の画像のカプトメデューサ、花芽が付いていましたが、
花が咲きました。

アストロフィツム・カプトメデューサ
アストロフィツム・カプトメデューサ

咲いたのはゴールデンウィーク頃。

ちょうど同じ4月に複隆鸞鳳玉のほうも開花。

アストロフィツム・複隆鸞鳳玉
アストロフィツム・複隆鸞鳳玉

こうして見比べると花は似ていますね。そもそもつぼみの時点でそっくりでした。さすが同属。

アストロフィツム・カプトメデューサの植え替え!!

と、そんなアストロフィツム・カプトメデューサを花が終わるのを待って植え替えます。

まずは主役のアストロフィツム・カプトメデューサ↓↓↓

アストロフィツム・カプトメデューサ
アストロフィツム・カプトメデューサ

このカプトメデューサ、購入時はそれほどでもなかったんですが、最近は鉢がパンパンに脹らんじゃってて…

アストロフィツム・カプトメデューサ
アストロフィツム・カプトメデューサ

硬質ポリポットが変形しているのがわかるでしょうか?地上部よりむしろ地下の塊根部分が生長しているようです。

鉢を横にして側面を軽く叩きながらカプトメデューサを取り出します。

アストロフィツム・カプトメデューサ
アストロフィツム・カプトメデューサ

取り出したカプトメデューサはこんな感じ。でっけぇ塊根が出てきました。
キミ、脱いだらすごいんだね。

根についている古い土を筆を使って落とします。

アストロフィツム・カプトメデューサ
アストロフィツム・カプトメデューサ

根っこも結構ちゃんとありますね。でもカットするほど長い根でもないので、今回はこのまま植え付けます。

次に植え替える鉢の準備。

今回使うのは3Dプリンターで自作した植木鉢。

3Dプリンターで自作した植木鉢
3Dプリンターで自作した植木鉢

一辺6.5cmの約2号サイズ。塊根部分の生長を考慮して、変形してもいいように(変形できるように)鉢の肉厚を薄め(1.6mm)でつくっています。

既視感のある形ですが…

3Dプリンターで自作した植木鉢
3Dプリンターで自作した植木鉢

そう、硬質ポリポット風にデザインしてみました。

硬質ポリポットとの違いは…底に鉢内へ空気を供給する通気リブを組み込んでいます。

3Dプリンターで自作した植木鉢
3Dプリンターで自作した植木鉢

これで根の生長が良くなる…はず?

底の接地面積を減すため、また後々植え替えるときのことも考えて、底は丸ごと取り外せるようにつくりました。

3Dプリンターで自作した植木鉢
3Dプリンターで自作した植木鉢

ただこの鉢、最大の欠点がココ↓↓↓

3Dプリンターで自作した植木鉢
3Dプリンターで自作した植木鉢

鉢肌がフラットなデザインだと、3Dプリンター造形時の継ぎ目(層ごとの始点と終点の継ぎ目)が目立ちます。いや、目立つというレベルじゃないな…。もうこれは技術的にどうこうできる問題ではありません。デザインを工夫して目立たなくするしかない。(もしくは研磨してフラットにするか)

この鉢に鉢底石を敷きます。

鉢底石を敷く
鉢底石を敷く

鉢底石は日向土。

この上にある程度の高さまで用土を敷いたら、殺虫剤と肥料を撒きます。

殺虫剤と肥料を散布
殺虫剤と肥料を散布

使った用土は市販のサボテン多肉植物用の培養土、殺虫剤はオルトランDX、肥料はマグァンプKです。

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ここにカプトメデューサを仮置き。

塊根が立派すぎて自立します(笑)しゅごい。

位置と高さを調整しながら鉢との隙間に用土を入れていきます。

アストロフィツム・カプトメデューサ
アストロフィツム・カプトメデューサ

…うーん。鉢が小さすぎた?…まぁいいや。

残りの隙間に用土を入れます。

アストロフィツム・カプトメデューサ
アストロフィツム・カプトメデューサ

この上にマルチング材(化粧砂)を撒きます。

アストロフィツム・カプトメデューサ
アストロフィツム・カプトメデューサ

マルチング材は富士砂。マルチングは潅水時に水の勢いで用土が飛び散るのを防ぐ役割などがあります。

以上、植え替え終了!!最初の潅水は1週間後から!!

アストロフィツム・カプトメデューサの育て方

アストロフィツム・カプトメデューサは生長がおそいと一般的に言われています。気長に構えるのが大事。直射日光に強いわけではないので、若干遮光した環境で乾燥気味に育てるのが基本です。

  • 植え替え
    春または秋が適期です。特に適しているのは春でしょう。気温が上昇していく春は、植え替えのダメージからの回復も早くスムーズに生長します。サボテンはいつ植え替えてもいいといわれていますが、気候が過酷な真夏と冬の植え替えは避けた方が無難です。鉢内に根の生長スペースを確保するため、1~2年に一回は植え替えをしましょう。
  • 日照
    灌木や草の陰に自生しているので直射日光に強いわけではありません。若干遮光してあげましょう。
  • 潅水
    地下の塊根部分に水を貯めているので乾燥には強いです。春と秋は鉢の中が完全に乾いてからたっぷりと水をあげましょう。夏は蒸れを避けるため、涼しい夕方か夜に水をあげてください。秋の終わりごろから徐々に水を減らし、冬は暖かい時間に表土が占める程度の水を月に1,2回あげましょう。
  • 温度管理
    通年風通しを良くしましょう。寒さには弱いので、最低気温が10℃を切りそうなら室内に取り込んでください。
  • 肥料
    もともと過酷な環境で生育する植物です。花や実を楽しむ植物でもないので、肥料は無くても育ちます。肥料を与える場合は、遅効性の肥料を土に混ぜ込むのをオススメします。根張りがいいわけではないので、過剰な肥料を与えて肥料焼けをしないように注意してください。

うちでは通年50%程度の遮光をした環境、ギムノカリキウム属のサボテン(強刺系は除く)と同じ場所で育てています。今のところ順調に育ってくれています。

以上、アストロフィツム・カプトメデューサの植え替えでした。

それでは。


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