うちのビカクシダ・リドレイを見てほしいという話

こんにちはこんばんは。もすレコでは超珍しいビカクシダの話。私はビカクシダも育てています(たったの4つだけど)

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

幼苗から育てたビカクシダ・リドレイの植え替えと栽培記録です。

ビカクシダ・リドレイ

ビカクシダ・リドレイ
学名:Platycerium ridleyi

リドレイはキャベツのような見た目になる貯水葉と、繊細に枝分かれする胞子葉がとても美しいビカクシダの原種です。

観賞価値の高さからとても人気があります。ビカクシダの最高峰のひとつと言える名品です。

分布地域はタイ南部やマレー半島、スマトラ島、ボルネオ島などの東南アジア。場合によっては産地がわかるリドレイが流通することがあります。

樹木などに活着する着生性のシダで、熱帯雨林の樹冠(よーするに樹の上部)に着生するため、明るい環境を好みます。

ただし、明るい環境を好む割には葉焼けしやすく、熱帯雨林原産なので寒さに弱く、根は蒸れと過湿で傷みやすい割には貯水用の構造上乾燥にも弱く、乾燥に弱い割には風をあて通気性を確保する必要があるなど、
栽培は難しい品種です。

属内最難種とまではいいませんが(マダガスカリエンセなどはもっと難しい)中~上級者向きの品種と言われています。

とはいえ、栽培法が確立したこと、日本の気候に順化した株の流通が増えたことなどの理由により、以前より難しいと言われることが減ったのも事実です。実際私が育てていても、そんなに難しいとは感じません。

リドレイの貯水葉

ビカクシダの葉には貯水用と胞子葉の2種類があります。

筑波実験植物園:ビカクシダ・グランデとコロナリウム…?
筑波実験植物園:ビカクシダ・グランデとコロナリウム…?

そのうちの貯水葉についての話。

ビカクシダの株元を覆うように生える葉を貯水葉と言います。

貯水葉はスポンジ状になっており水を貯える機能がある。と、たびたび説明されますがそれは間違いです。ビカクシダの貯水葉に多肉植物のような貯水機能はありません。貯水葉自身の貯水能力はあくまで普通の葉や茎と同じ。

ビカクシダの貯水葉は株元を幾重にも層状に覆い、その隙間に枯葉や動物のフン等が溜まり、形成された腐植層に水が溜まります。つまり貯水葉そのものに貯水するのではなく、その構造に貯水機能があるわけです。

一方、リドレイの貯水葉は、株元や古い貯水葉をすっぽりと覆ってしまい、他種と比べて層状の隙間があまりありません。これは貯水機能というよりも根を保護するためだと考えられており、他種と比べると貯水機能は低め。そのため、栽培環境下でも植え込み資材を乾かしすぎず、(けっしてビショビショの状態が長く続いてはいけない)半乾きの状態で水をあげるのが良いとされています。

2025年5月ビカクシダ・リドレイの植え替え

そんなビカクシダ・リドレイ。とても人気があることは上に書きました。

憧れのビカクシダなわけですが、大きな株は高価。低予算園芸の私ではとても手が出ません。でもどーしも育ててみたいんですよ。

というわけで、胞子培養された
とても小さいリドレイを購入しました。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

うん。とても小さい。でもだからこそ買えた(安かった)。

このリドレイを購入したのは2024年12月(なんと1年7ヶ月前)にシマムラ園芸さんの第二温室で開催された第2回草乱祭にて。

レイさんファミリーから購入。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

ラベルによると中部カリマンタン島パランカラヤの野生株から採集した胞子からの培養株です。

時期は真冬。でもこのままでもなんなんで、根をいじらないようにコケ増しして鉢上げ。暖かくなるまで待つことにしました。

そして5ヶ月後の2025年5月中旬↓↓↓

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

後々のことを考えて横向きに栽培。新葉を展開しては枯れての繰り返しで葉数は増えていません。それにリドレイっぽさも無くなりました。というか、新しく生えてくる葉が胞子葉なのか貯水葉なのかがいまいちわからない状態が続いています。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

うーん。でも株としては大きくなってきているので植え替えることにします。

植え替える鉢は以前ビカクシダ用に開発した3wayの鉢。

3Dプリンターで自作した鉢
3Dプリンターで自作した鉢

横置きできるし、縦にも置ける。

3Dプリンターで自作した鉢
3Dプリンターで自作した鉢

紐を通せば吊ることもできます。だから3way。

うちではビカクシダを掛ける壁がないので板付けにはせず、吊鉢に仕立てます。

使うミズゴケは前日から準備。乾燥圧縮されたミズゴケを袋に入れ、適量(テキトー)の水も入れて袋をしばって密閉。湿度でもどしたミズゴケです。

湿度でもどしたミズゴケ
湿度でもどしたミズゴケ

以前主流だった水に浸して戻す方法に比べると、圧倒的にフワフワに仕上がります。

このミズゴケを鉢に敷き詰め、

ミズゴケを敷く
ミズゴケを敷く

鉢から取り出したリドレイを仮置き。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

周りにミズゴケを詰めて植え替え終了。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

紐を通せば吊るせます。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

植え替える向きとしては、貯水葉が左右に展開する向きが正しいのですが、
貯水葉の向きが分からないので適当に植え付け。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

というかどれが貯水葉だか分からない…

まぁ板付けと違って簡単に植え替えられるのが強みです。向きは後で整える予定。

2025年8月

植え替えから3ヶ月後の2025年8月。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

はっきり貯水葉と胞子葉と分かる葉が出てきました。

が、
思ってたんとなんか違う。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

最初はミズゴケに埋もれるように植えていたはずですが、茎がどんどん伸びてしまい枝垂れるようになってしまいました。
(もしかしたら光量不足による徒長だったのかもしれません。この後、植物育成ライトを導入し栽培環境を見直しています)

というわけで、より深植えにし中央に植え直し。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

2026年1月

数回の深植え直しを経た(なんか茎ばっか伸びんだよこいつ)2026年1月のリドレイ↓↓↓

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

貯水葉は枯れ落ち、胞子葉ばかりを生やすようになりました。

もはやビカクシダには見えません。

2026年3月

それから2ヶ月後の2026年3月のリドレイ↓↓↓

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

やっと貯水葉が生えてきました。

尚、茎が妙に伸びてしまった都合上、茎の下の方に生えていた葉元がミズゴケに埋まっていた胞子葉は、貯水葉と干渉するため切り落としています。

2026年6月

そしてさらに3ヶ月後の2026年6月のリドレイ↓↓↓

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

貯水葉が2枚に!!

胞子葉もリドレイっぽくなってきました。

3ヶ月前はどうなっちゃうんだろ?これ?と、正直不安でしたがそれっぽくなってきて安心しています。

ビカクシダ・リドレイ
ビカクシダ・リドレイ

ここまでで購入から1年6ヶ月。

けっこうかかりましたね。小さい苗を買うときはそれなりに覚悟した方がいいかも。

リドレイの栽培環境

このリドレイを↓↓↓このような環境で1年6ヶ月間育ててきました。

  • 置き場所
    通年室内栽培です。直射日光の当たらない日陰に置いています。
  • 日照
    日陰に置いているので植物育成ライトで補光しています。リドレイは他種と比べて光量が必要と言われますがうちではあまり変えていません。
  • 温度
    真夏の最高室温は38℃程度。
    熱帯植物なので寒さには弱いです。うちの冬はなにもしないと7℃程度まで下がる環境なので、ヒーターで加温し10℃程度をキープしています。でも最低室温は15℃以上あると安心かも。
  • 湿度
    常湿栽培です。湿度は60~80%程度です。葉水は毎日与えています。
  • 潅水
    ミズゴケが半乾き、鉢を持った時に軽く感じる状態で水をあげています。上にも書きましたが、カラカラになるまで乾燥させてしまうと根が傷んでしまいます。
  • 通風
    サーキュレーターを使用。室内の空気を動かしています。リドレイには風が超重要だと言われます。よく風に当てましょう。
  • 肥料
    特に与えていません。でも薄めの液肥は与えた方がいいかも。生長が遅いのもそれが原因だったかもしれません。

引き続き大きくなって欲しいです。

それでは。


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