こんにちはこんばんは。今週は家族の体調不良により、園芸イベントへの出撃は無し!
なので今回は植木鉢の記事です。当ブログではこれまでいくつかの植木鉢の記事をポストしてきました。
今回取り上げる鉢は、これらの陶器製やセメント製の鉢とは一味違う、
3Dプリンターによって製作された鉢です。
実はこの鉢にはもうすでにサボテンを植えてしまっています↓↓↓
順番が前後しますが、3Dプリンターで製作された植木鉢、bachiさんのGyropot(ジャイロポット)を紹介します!!
そもそも3Dプリンターの植木鉢とは?
今から十数年前に家庭用モデルが登場し、一挙に普及した3Dプリンター。様々なものに利用され、現在は3Dプリンターで製作された植木鉢が販売されています。一番有名な3Dプリンター鉢はゆるぷさんのSSN鉢でしょうか。
3Dプリンター鉢はその名の通り、3Dプリンターを使って製作された植木鉢ですが、別にあたらし物好きで飛びついているわけじゃありません。3Dプリンターを使うことによって、
技術革新が起こったんです。
3Dプリンター鉢は素材でいったらプラスチック製なのですが、従来のプラスチック鉢では実現できなかったデザインが、3Dプリンターを用いることで可能になりました。
3Dプリンターの植木鉢の製造工程
じゃあ技術革新でどんなデザインが可能になったんじゃ?ってなると思いますが、その可能になった新デザインは、3Dプリンターを用いた製品の製造工程&成型方法に由来するのでまずはそちらの説明を。
3Dプリンターを用いた製品は、まずPC(パソコン)を使って製作した3Dモデルデータを、3Dプリンターで出力することで完成します。
1.PCで3Dモデルデータを制作する。
3Dモデルデータは主に3DCGを制作するソフトでつくります。”モデリング”と呼ばれる作業で、使われるアプリケーションで有名なのはAutodesk社の3ds Max(3D studio max)やMaya、Fusion360などやFORUM8社のShade 3Dなどでしょうか。多機能の有料ソフト以外にも無料のフリーソフトもあります。
なんとなくわかると思いますが、この工程で製品の形が決まります(決めます)。そして3Dモデリングを行うので、最も複雑な作業をします。コンピューターを使うので精密な形をつくることも可能です。
2.スライサーソフトを使って3Dプリンターの出力用データをつくる。
実は3DCG制作ソフトなどで作った3Dモデルデータは、そのままでは3Dプリンターで出力できません。なので、3Dモデルデータをスライサーソフトと呼ばれるアプリに読み込ませ、3Dプリンター出力用専用データをつくります。
3Dモデルデータが製品の形を決めるならば、スライサーソフトは製品の品質を決めます。プラスチックの厚みや肉抜き方法、密度などを設定し、3Dプリンター用の出力データを制作します。この使用するスライサーソフトの良し悪しが製品の品質に直結します。
そのスライサーソフト、いくつかあって現時点ではフリーソフトが多いです(3Dプリンターメーカーが作ってたりする)。
3.3Dプリンターで出力する。
ここまでやって晴れて3Dプリンターで出力、成形です。家庭で3Dプリンターを使う場合、駆動音が想像以上に大きいので静音モーターのモデルをオススメします。
なんでこんなこと書いてるかって?
3Dプリンターが欲しいから調べたのさッ!
というか、自分でもなんかつくろうと思って、上記2の工程までは終わらせていたりする。そう、3Dプリンターはないけど3Dプリンター用のデータは作ってあるんだぜッ!!……3Dプリンターの実機が見れなくて、導入に躊躇している間に、覚えた3Dモデリングソフトの使い方を忘れちゃったりもしてるんだぜッ!!
従来のプラスチック製品と3Dプリンターの成型方法の違い
…んで、次は成型方法の違いです。
まず従来のプラスチック製品と最も違うのは、3Dプリンター成形製品は、
プラスチックを積層させて成形する。これが違います。
従来のプラスチック製品は、金型に溶かしたプラスチックを流し込んだ後、金型からプラスチックを脱型させる工程を経て成形していました。一方、3Dプリンターは、フィラメントと呼ばれるヒモ状のプラスチックの元を溶かしながら積層させて成形します。
↓↓↓プラスチックが層状に積層されているのが分かるでしょうか?
簡略化したイラストで説明するとこんな感じ↓↓↓
余談ですが、こういうイラストをAIに描かせようとしたらうまくいかず、結局自分で描くことになってしまいました。まぁアレですかね、私のプロンプト(AIに対する指示)が悪かったんですかね。
話を元に戻します…
3Dプリンターが単純に、下から積み重ねて形をつくるのに対して、従来のプラスチック製品は必ず、脱型の工程が必要になります。
コレ、何が問題になるかというと、従来のプラスチック製品の植木鉢は、中腹に突起やへこみがあると脱型が難しいってことになります。
3Dプリンター鉢は積層させて成形するため、脱型の必要がありません。そのため、突起やへこみがあっても成形可能です。
ただ、3Dプリンターにも問題があって↑↑↑下から積み上げて成形している製法の関係上、中空の成形が苦手です。
3Dプリンターで出力する際は、この問題を解決するためにスライサーソフトでサポート材を生成し、成形します。サポート材で接地面をつくって中空部分を成形するわけです。成形のために成形補助材をつくるってことですな。
ただし、完成品に不要な部品をつくるので、バリが出たり成形に失敗するリスクが増えるなどデメリットがあるので、苦手ってことです。
あとデメリットといえば時間がかかるってことですかね。3号ほどの植木鉢を小型の3Dプリンターを使って成形すると、だいたい24~36時間かかります。
bachiのGyropot(ジャイロポット)
長々と3Dプリンター成形の説明をしてきましたが、やっと購入品の紹介。
購入したのはbachiさんのGyropot(ジャイロポット)。角(2.5号鉢)↓↓↓
と、阿智(3号鉢)↓↓↓
両方とも3Dプリンターを使って製作された鉢で、最大の特徴は表面がメッシュ構造になっていること。これによって通気性が確保され、鉢内の用土が乾きやすくなって根腐れのリスクを軽減できる鉢です。
↑↑↑商品ラベルの注意書き。また、公式サイトには個人が3Dプリンターを使って製作って書いてありました。
ちなみにbachiさんの公式サイトでは購入金額10,000円以上で送料無料です。…私は一度にそこまでの金額を購入する気が無かったので、送料をケチって東京都のハンズ渋谷店で購入しました…アフィリエイト広告を貼っといてそれはどうなんだって話ではあります。
んで、このジャイロポット、金型を用いる従来のプラスチック鉢では、製作不能だったデザインで、
3Dプリンターだから製作できたメッシュ構造の植木鉢です。
このメッシュ構造はジャイロイドと呼ばれる構造で、プラスチックの重量に対して最も強度のあるメッシュ構造です。本来は厚みのあるプラスチックの肉抜きにつかわれる構造ですが、それを鉢表面に露出させたのが、bachiさんのGyropotです。
底面は両方ともグリッドメッシュ構造。こちらの通気性ヨシ。ぬかりありません。
今回購入の商品は、コストダウンされた(たぶん)エントリーモデルで、ジャイロポットシリーズの中では比較的お手頃。鉢にくびれがあったり、鉢底が接地せず水抜きができるデザインの鉢はちょっと高額になります。
前項で説明したように、接地面が少ない鉢はサポート材の生成が必要で、バリの発生や成形失敗のリスクが上がるので高額になるってことだと思います。
ともかく通気性が良いので、サボテン多肉植物にはバッチリの鉢です。
腐りやすいサボテンを植えようと思ってます!オススメです!!
それでは。
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