アガベのオアハカ産オテロイのUS(たぶんアメリカで培養されたってこと)メリクロン株のベアルート株の発根管理をしてみたぞッって記事です。オアハカ、オテロイ、メリクロン、ベアルートって情報量多め…。用語の説明もします!
シマムラ園芸さんで購入したアガベ・オアハカオテロイ
埼玉県越谷市の園芸店、シマムラ園芸さんで購入した、オアハカオテロイUSクロン株は入荷→完売を数回繰り返した人気アガベ。販売開始したばかりだったのにすごい勢いで売れていました。私が購入したのは7月中旬、もうとっくにそのロットは完売しています。そして当ブログは時間差投稿…
ちなみにシマムラ園芸さんはコチラ↓↓↓
んじゃ、アガベ・オアハカ・オテロイ・メリクロン株のベアルート株とは?なんなの?
アガベ・オアハカオテロイ?
まず、オアハカはメキシコの地名です。アガベやサボテンの有名な自生地ですね。
んで、オテロイですがこちらはアガベの品種名です。しかも超人気品種。…なんですが、ちょっと複雑で…
アガベの超人気品種といえば、”チタノタ”です。でした。元々チタノタは葉が細長いランチョタンバー系と丸みを帯びた葉にねじれる鋸歯のFO-76系、見た目の違う2系統が同じ”チタノタ”として流通していました。
ところが2019年に遺伝子解析によって、その2系統はどうも別種なんじゃね!?ってなって(研究した論文が正式に認められて)FO-76系統が新たな品種名”オテロイ”としてチタノタから独立しました。もともと人気のあったチタノタ”巌竜(巌流?)”や”白鯨”は品種名オテロイとして新たな道を歩み始めたのでした…
そしてその旧チタノタ、現オテロイですが、超人気品種ゆえに様々な特徴を持つ株が見いだされ、優良選抜株に前述の”巌竜”や”白鯨”のようなサブ品種名(?)を与えられたものが多く存在します。それらは所轄ネームドオテロイ(またはネームドアガベ)と呼ばれ高額で取引されています。ただのオテロイなんて、オテロイって品種名があるにも関わらずノーネームって呼ばれる意味不明な状態になっています。よくわかりませんが、コイツは他株も”オアハカオテロイ”という名前で流通しているようなので、一応ネームドアガベになるんですかね?(ただ、親株の鋸歯は相当カッコよかった。クローンをつくられるくらいの親株だから期待はしています)。
また、チタノタとオテロイが分割されたのが比較的最近のせいか、オテロイがいまだチタノタとして流通していることが混乱を生む原因になっています。園芸界には入手時の名前で流通させる慣習があるようなので、しょうがないことかもしれませんが。
あと、チタノタとオテロイは自生地が近いこともあって、自然交雑しているらしいです。交配できるってことは2種は遺伝子的にも近い種ってことですな。
メリクロン株(苗)って?
オアハカオテロイが分かったところで、次はメリクロン株です。
メリクロン株は植物の人工繁殖方法のひとつで、芽の中から生長点を取り出し無菌環境で培養、生長させた株です。植物から取り出した一部分を培養したものなので、当然親株と同じ遺伝子をもつクローン体になります。
メリクロン技術はもともと胡蝶蘭の繁殖方法として発展してきたものです。流通している胡蝶蘭ってほとんどがクローンってことですね。たしかにどれも同じ大きさで同じような花を咲かせます。品質を安定させるという意味では非常に優れた技術だと思います。
そんなメリクロン技術をアガベに用いて人工繁殖させたのが、今回のメリクロン株になります。アガベはなかなか花を咲かせませんし(しかも咲くと枯れる)、そもそも鋸歯の特徴が重視されるアガベで、元株と全く同じ株がつくれるメリクロン技術つかうことは、ある意味必然的なことだったのかもしれません。
クローン体ではなく実生株が好まれるサボテンとは真逆です。まぁ前述のようにアガベを開花させて、交配させるのはかなりハードルが高いので、(実生ではなく)クローンでいいや。ってなるのも当然かもしれません。
TC株とOC株って?
ベアルート株の説明の前に、メリクロンとおんなじくらいよく言われるTC株とOC株の説明をしておきます。
TC株とOC株は、その苗の由来(出生)の違いです。TC株はTissue Culture(ティッシュカルチャー)の略、日本語にすると組織培養のことで、メリクロンと同じです。つまりTC株=メリクロン株。OC株はOriginal Clone(オリジナルクローン)の略で、親株から自然発生した子株を切り離した株のこと。所謂カキ仔です。
今回購入したオアハカオテロイはメリクロン株なので、TC株ってことになりますね。というか最近流通しているアガベ(チタノタ、オテロイ)は海外で培養されたTC株が主流です。実生やOC株に比べると、圧倒的に生産効率がいいんでしょうね。
ベアルート株って?
ベアルート株ですが、簡単に言うと輸入された株です。
ただし、輸入するためには、病気や害虫の日本国内への侵入を防止するという意味で、現地の土が持ち込めません。そのため完全に根から土を落とした状態で長時間輸送された株。ってことになります。多肉植物はしばらく水が吸えなくても本体は枯れませんからね。
つまりベアルート株は、本体は枯れてはいなくても長時間乾燥にさらされた株です。
根はついていますがその根は枯れています。
ベアルート株には水を吸える根を生やす、発根管理をする必要があります。
ベアルート株を発根管理するぞッ!!
ってことで、前置きが長くなりましたが、アガベ・オアハカオテロイUSメリクロンのベアルート株を発根管理します!!
シマムラ園芸さんの方に発根管理の仕方を伺ったところ、今回のメリクロン株は新鮮(鮮度が高い)なのですぐ発根するだろうとのこと。要点をまとめると
みたいな感じでした。今回は元気が良くてきれいな株だったので行っていませんが、場合によっては殺菌剤に株をつけて殺菌する必要があります。
アガベの発根管理の方法
アガベの発根管理の方法は1.水耕(水栽培)2.土耕(土に植える)3.ミズゴケの3種類があります。
めんどくさいので土にぶっ刺す土耕で発根させてしまおうと思っていたのですが、ブログのネタにもなるしシマムラ園芸さんオススメのミズゴケで発根管理をしてみます。
発根管理開始!
まずはコレ。今回の主役、アガベ・オアハカオテロイUSメリクロンベアルート株↓↓↓
この元から付いている根は機能しません。
なので切り落とします。殺菌したハサミでカット。
枯れていた下葉も一緒に取り外しました。
根を切ったオアハカオテロイ↓↓↓
乾燥ミズゴケを水で戻します。
んで、そのミズゴケを軽く絞って発根管理をするプラ鉢にミズゴケを敷きます。
中央にアガベを入れるくぼみをつくって…
アガベをIN!!!
こんだけ。
あとは定期的にアガベを抜いて、発根したかを確認。少しでも根が出ていたら土耕管理に移行です。
1週間ほどで発根するらしいので、まぁそうですね…5日後くらいからアガベを抜いて確認しますかね。
発根管理から3日半で爆速発根!!!
といいつつ我慢できず3日で確認をしてしまいました。
変化なし。
元のミズゴケに刺し戻します。
んで、その日の夜。(また抜いたのかとか思わないでね)
!!!!…発根してるッ…!!!
1週間どころか3日半で発根しました。
スゲーなお前!!!
無事発根。よかった…。高かったから…
ってわけで鉢上げします。
植え替える鉢は、ブラックプラスチックポット(ブランド名)っぽいプラ鉢。プラ鉢ですが、厚みがあって安っぽさがありません。
鉢底石を敷いて…
用土を入れてアガベ・オアハカオテロイを植えます。
用土の表面を富士砂でマルチングして、
最後に水をたっぷり与えて鉢上げ終わり。
カッコよく育ってほしいですな!!!
ちなみにこの植え替えを行ったのは、7月中旬。コレ↓↓↓
に出会う前。なので使っていません!!
それでは。
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