フデゴケのテラリウムを育ててみた!

今回のポストはテラリウムのフデゴケです。フデゴケはその名の通り、筆を逆さに立てたような形状の苔です。先端は深い緑色、中ほどから株元までは黒色。形も色も特徴的な、フデゴケの紹介です。

フデゴケのテラリウム
フデゴケのテラリウム

広告筆を逆さにしたような美しい形のフデゴケ。テラリウムにオススメ!栽培は直射日光を避けた明るい日陰で。

フデゴケの生態

ツンツンとんがったフデゴケ。ウチのテラリウムは、円錐状の山形に植え付けてますが、ふつうはもっと低めに、水平に広がっていく感じだと思います。

乾燥しても葉は縮れません。が、葉の先端が白っぽくなります。キレイですが、苔ですから、あんまり過度に乾燥させるのもよくないと思います。ただ、フデゴケ自体はそれほど乾燥に弱いわけではありません。

フデゴケ
フデゴケ

山林の明るい日陰、土壌や岩上に自生しているのを見かけます。市街地や公園など、人の手が入った場所ではまず見ません。店舗であまり販売しているところを見ないので、結構レアな苔ではないでしょうか(と、いいつつハンズで販売していましたけどね)。

苔は普通、土の香りですが、フデゴケはワックスの様なにおいというか、独特な香りがします。

蒴らしきものを見たことがあるような気もするのですが…うろ覚えですねー。雌雄の株もどうなのかちょっとわかりません(雌雄異株?)。情報が…少ない…。レアな苔(に勝手に認定)ならではです。

フデゴケの育て方

用土…ウチのテラリウムですが、蓋と瓶本体に1mm程度の隙間がある、セミオープンタイプ。ソイルは赤玉土と川砂を7:3で混ぜたものです。朝明砂で表面を化粧。まぁ用土は、テラリウムの場合、無菌で無栄養のものなら何でもいいと思います。フデゴケは着生力もいいですよ。

自生環境を見ると、明るい日陰で空気の流れがあり、空中湿度が高い環境が好みそう。この湿度高くて、風があるっていうのを再現するのが難しいんだよなー。

採光…テラリウムの置き場所は、直射日光を避け明るい日陰で。テラリウム環境で日向に置くと、茶色くなったあと白くなって枯れてしまいます。

水やり…苔なので湿度を好みます。水やりは1週間に1回、冬は2~3週間に1回ぐらい。草体が長時間濡れているのは好まないっぽいので、濡らしすぎず、用土ともども適度に湿らす感じで。

真上から見たフデゴケ。
真上から見たフデゴケ。

いろいろ書きましたが、割と普通の苔テラリウムの育て方でオッケーです。私は、気持ち水やりを少なくしてます。

かつて、絶対に負けられない戦いがあった

※いろいろありますが、画像はないので安心してください。

カビました。私が水を少なめに与えている理由です。カビ自体は、早期発見だったので綿棒で駆除して終わりです。一般的なフワっとしたカビではなく、蜘蛛の巣のような糸状のカビでした。

しかし、本題はカビではないのです。勝負自体は一瞬で決着しましたが…。

カビ騒動後、溶けてしまったような株がありました。ピンセットなどで除去。カビたし、調子悪いのかなーぐらいで、あまり気にしてませんでした。……が。

苔関連のブログを読み漁っていた時に発見した、苔むすびさんのブログです。以下抜粋。

幼虫が苔の下の部分を食い荒らすと、苔がフワフワと浮いた感じになります。生きた苔を食べると、当然食べたあとがわかるのですが、

-中略-

遠くからみてもなんかコナコナしたようにしか見えず、言われないと虫の跡だと思わないでしょう。

-中略-

乾燥気味で育てているので、コナっぽく見えますが、湿潤な苔だと、溶けたようにも見えます。

苔むすび

……!!。…これ…いるんじゃねえか?……いや…絶対いる。

猛ダッシュで、テラリウムの蓋を開け、ピンセットでフデゴケたちをかき分けました。

白いコナコナが…糞が…ある!!しかし、肝心の本体が見つかりません。ウチのフデゴケは背が高くて、密生しているのでなかなか見つからないのです。

「明日、殺虫剤でも買って散布するかなぁ」と、考えながらフデゴケ達をかき分けていたら、いました!!黒い幼虫が!!しかも株元へモゾモゾ逃げる!!

もう、株ごとぶっこ抜きました。

こうして戦いは決着したわけですが、何がショックかって、テラリウムで2か月も飼っちまってたぜ。これがショックです。

食害とフンの量から、害虫は一匹だけだと思われます。寒かったからか、被害も少なかったです。植え付け時に、1株1株洗浄していたのですが、卵が残っていたんでしょうかねぇ。

しかし、完全にトラウマになり、気に付いたときにピンセットで、フデゴケをかき分けるようになってしまいました。…今のところ大丈夫、虫はいない。

コロニー周辺に新芽が出てきた!

植え付け時にちぎれた葉や、無性芽をコロニー周辺に撒いておいたのですが、それらが発芽しました。

トラブルもありましたが、順調に生育しているようです。

フデゴケ。コロニー周辺部に新芽。
フデゴケ。コロニー周辺部に新芽。

ツンツンした見た目と、黒と緑のコントラストが美しい苔です。繁殖力も適度で(コツボゴケみたいに蔓延らない)、栽培もそれほど難しい苔ってわけでもないのでオススメ。

一般的には今のところ、雑草と同じ扱いだからなぁ。人気でないかなぁ。


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